肩こりとは一体何なのか?

整体コラム

肩こりの原因は血行不良だと言われています。

『血行不良によって、疲労物質が溜まってしまったために肩に痛みがでてしまう』

よく聞く話ですよね。

それならば、お風呂に入って血行が良くなれば解消されるはずですよね。

たしかに、少しは軽くなります。ならば、どんどん温めて血行を良くして、更に温めて血行を良くしてをやっていけば良くなるはずじゃないですか?

でも、そこまで効果があるようには思えません。

肩こりは温めても治らなかった。。。

僕が普段の施術の中で感じるのは疲労物質であるとか、血行不良であるとかそういうものが本質的な原因ではないと思っています。

皆さんは肩こりが発生するイメージはどんな感じに思っています?

痛みを出す原因となるコリがあって、それが原因で痛みを出している。

だから、そのコリが解消されれば痛みがなくなるとかですかね?

それか先程も言った疲労物質が溜まりに溜まって、その疲労物質が筋肉を刺激している様なイメージですかね?

僕も資格を取った当初はそう思っていました。

なので、僕は

『何だ血行不良が原因なら、温めれば治るじゃない。ひたすら温めまくれば治るよ』

と思ったので

『鍼をする時も、温めることを意識しよう。』

そう思っていました。むしろ、鍼は気持ち程度でメインは温めることに意識をおいていました。

ところが、そんな簡単ではないですよね。

気持ちいいという声はいただけますが、治ったという声はいただけません。触った感じも変化があるかわからないという感じです。

で、当時は肩こりがなぜ発生して、なぜ治らないのかわかりませんでした。

疲労物質をパンパンに溜め込んだ『肩こり』という悪者がいる

当時の僕の肩こりのイメージは

何か『疲労物質を溜め込んだコリ』というカタマリがあって、それが悪さをして痛みを出している。

そんな風に思っていました。

でも、いま実際に施術して感じる感覚ではそんなイメージではありません。

もっとシンプルです。

よく肩こりの人から聞く

「なんか、突っ張る感じ」
「引っ張られるような感じ」

という事を聞きますが、まさにその通りなんです。

引っ張られて突っ張る状態になっているんです。

『実際に引っ張られている』

というのが肩こりの痛みの原因ですね。

肩こりは筋繊維が実際に引っ張られている

じゃあ、なぜそんなことが起きるかというと筋線維が緊張すると部分的に筋肉が短くなります。

短くなった結果その筋線維が引っ張られる感覚になってしまっているということです。

実際にはもっと複雑なことが起きているので、もう少し説明させて下さい。

筋線維が緊張すると骨が引っ張られます。

骨が引っ張られると、関節の位置が正常な状態から少しズレた状態で安定します。

少しズレるということはそのズレは今度別の筋肉を引っ張る結果になります。

こういう連鎖が起きることでどこかで『引っ張られた感覚』が発生してしまうということです。

それが、肩こりの『重だるい感覚』や、『引っ張られる感覚』『突っ張ったような感覚』になるわけです。

なぜ治っても、また元に戻ってしまうのか?

では、なぜ治ったと思う時もあるのに、すぐまた元に戻ってしまうのでしょうか?

これも、筋線維の緊張が原因です。

筋線維の緊張がうまくほぐれればもちろん肩こりは治ります。

でも、筋線維の緊張が再び発生すれば肩こりのような症状が出てきてしまうということです。

なぜ、筋線維の緊張がまた発生するのでしょう?

それは、筋肉の中に筋線維は100も1000も10000も存在しています。

パソコン作業などをしていると同じ姿勢が続きます。

という事は、同じ筋肉をずっと緊張させ続けないといけません。

1時間、2時間と緊張させ続けたのに、その後急に『弛緩してね』と言っても無理な話です。

ずっと休まること無く緊張させ続けて、次の瞬間に100%弛緩をさせる。

なかなか難しいと思いません?

10000もの筋線維の中で1、2本緊張したままになっちゃいそうでしょ?

実際はどのぐらい弛緩できなくなるかはわかりません。

でも、こういう原理で筋の緊張とか筋の短縮とかいわれる現象が起きるわけです。

で、僕はその弛緩しそこなった筋線維に触れて少しだけ押し伸ばすイメージで施術するわけなんですね。

すると、じわっと緩むんです。

これが、鍼灸やマッサージの効果の一つで筋を緩めるという現象です。

緊張した筋線維を一つづつ丁寧に緩めていけばどんどん整っていく

これを上手に使えば効果を体感できるし、みるみる整っていくわけです。

実際の施術している感覚で言うと一つの筋繊維に対して3〜10秒程度刺激をすればゆるんでいきます。

適切に原因となる筋線維を緩めることが出来れば徐々に動かなかった関節が少しづつゆるんでいくんです。

動かなかった関節が筋線維の緩みと同時に動きが出るようになるんです。

1本ゆるめば緩む前よりも関節に遊びが出ます。

これをどんどん繰り返していけば、関節に緩みが出て正常な位置に戻っていくということです。

最後は、僕の施術方法についての話になってしまいましたが肩こりはこういう一連の流れがあって発生しているわけなんですね。

ちなみにこれが筋の緊張が原因の肩こりについての話です。他にも内臓から来る肩こりもありますし、薬で治るような肩こりについてはよくわかりません。

これについては少なくとも、マッサージや鍼灸などの適応から離れるとは思いますが、これも議論のある場所なので今回は肩こりについてだけお話させて頂きました。

最後まで読んで頂き有難うございました。

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