15年この業界でやってきましたが特に鍼灸師という資格についていま自分が理解していることをベースにしてお伝えしようと思います。自分が鍼灸師を目指そうと思ったときにこの記事に出会っていたら役立ったであろうと思うことを書いていきます。
あくまで、僕個人がそう感じていることなので、参考程度に読んでもらえたらと思います。
ちなみに早く知りたいと思われている方もいらっしゃると思うので、先に回答しておきます。
年収は200万弱程度だと思っていいと思います。(※鍼灸のみでやっていく場合と考えてください。詳しくは後ほど)
給料は月に12万程度(総支給)
皆さんは鍼灸という資格の何に惹かれていますか?
皆さんは鍼灸という資格の何に興味がありますか?
僕が学生だったころは、鍼灸の治る原則をつかんでそれを活用したいと考えていました。
当時僕にとって鍼灸という技術はとても魅力的で、
- 西洋医学に対する東洋医学
- 難病にも効果をあげる鍼灸
- 精神疾患にも効果をあげる鍼灸
- 気や経絡という普通には感じられないものを感じとる事で治療をする鍼灸
- 国家資格という国が認めたものに効果のないものはない
こういった事をイメージしていました。同じようにイメージしている人も結構いると思いますがどうでしょうか?
このイメージは間違いではありませんが、本当にそうかといわれると、疑問が残ります。
これらの事は効果がないと断定することが非常に難しいもので、おそらく効果がないと証明することはほぼ無理ではないかと思います。
その為、イメージが正しいかどうかではなく、今いえることは一般的に東洋医学よりも西洋医学の方が受け入れられているという事実がその効果を表していると思います。
鍼灸を仕事にしたいかしたくないか?
鍼灸を仕事にしたいというのであれば、以下のことに対して効果があるということを自分でまとめ上げて患者さんに提供していかなければならないという事が前提にあります。
- これらの効果があるといわれていることに対して、より具体的にどういう状況のときに効果が出るのか?
- 反復してこの効果を出すためにはどのようにすれば効果が出るのか?
これらの点がいまだに不明確なので、自分でその答えを見つけるつもりで鍼灸を仕事にしてください。
後でこのことには触れますが、その答えを見つけるためには来院された患者さんに試して答えを見つけないといけません。
つまり、答えのない状態で患者さんに試さないといけない状況が必ず発生するということです。
鍼灸のみでやりたいのなら研究者になるつもりで
これらの点がいまだに不明確という事は、鍼灸師として社会に出たときに、効果がわからないことを患者さんに『効果がある』という前提で試さないといけないということです。(効果がないことを患者さんに施術して料金をいただくことができるのであれば話は別ですが。)
例えば、神門というツボは心の病に効くといいます。
具体的にどういう心の病に効いて、押すと何%の人に効果があるかはわかりません。ただ、効果があるといわれているだけです。
さて、患者さんになんと説明して神門というツボに鍼をしますか?
心の病に効くらしいので鍼をしときますね。といいますか?
患者さんが次に来院されたとき効果がなかった時なんと答えますか?
これらの疑問は学校に行けば答えれるようになると思っていましたが、そうはなりません。(せめて、何年か現場で経験をしていれば答えられると思っていましたが。。。)わかった事は、はっきりとした答えがないという事がわかりました。
結局、ない答えを自分で探さないといけません。
ない答えを自分で探す間は患者さんで試す事になります。その間、患者さんには効果があるかどうかわからないので試させてもらいますね。というスタンスで施術は出来ません。それこそ患者さんが来なくなります。ということは『鍼を刺して治療をする』という行為でお金をもらうこと⇒鍼灸でお金をもらうことが出来ないということです。
ということであれば、研究者になってあくまで研究しているということが前提であるというスタンスで鍼灸を施すことが出来れば、研究が仕事になるので鍼灸を仕事に出来るということです。つまり、研究者になれば心置きなく患者さんに試すことができます。それこそ学校に付属の診療所などに患者さんが来院されるので、そこで研究することが出来ます。
研究者にはなりたくない。でも収入も欲しいというのであれば鍼灸師はやめた方がいい
鍼灸という技術はいまだに解明されていない事が山ほどあります。鍼灸の中で既に解明されていることは、医療の分野で既に活用されています。なので、効果があると確実にわかっていることは既に医療の分野で活用されているので、効果があるかどうかわからない、もしくは、効果がないとは言い切れないという技術が山ほど残っているという状態です。
なので、解明されていない難題を解明していくことが鍼灸の仕事に携わる上での責務となるのです。
したがってその事をやりたくないというのであれば、鍼灸という道を目指すのはやめるべきだと思います。
年収200万弱という事実
あくまでこの数字は鍼灸のみでやった場合です。
つまり、鍼灸院で勤務するという場合の金額です。
鍼灸院で勤務するということは、鍼灸という技術をビジネスにまで立ち上げた実績を持っているので、当然鍼灸師からしてみればノウハウの塊であることは確かです。
なので、年収200万弱という事実があったとしても、ノウハウをつかむためであればやむを得ないのかも知れません。いわゆる丁稚奉公(でっちぼうこう)というやつです。
ただ、おそらくその鍼灸院自体もぎりぎりでやっているので、そのノウハウをつかむメリットがあるか、丁稚奉公をしてその鍼灸院を目指すかどうかの判断になると思います。
ただ、丁稚奉公しようと思っても鍼灸院自体の求人はほぼ無いと思ったほうがいいでしょうし、人を雇い入れてまで運営するほど繁盛している鍼灸院自体珍しいというのも実際です。
まとめ
鍼灸という技術は薬のように効果がはっきりしたものではありません。つまり、お医者さんは『効果のはっきりわかっている薬』を患者さんに使いながら治療の技術を深めることが出来ますが鍼灸は違います。
鍼灸は『効果のはっきりわかっている薬』のような武器がありません。武器は効果があると思われる『体に鍼を刺すという行為』です。
この違いは大きいと思います。
皆さんに、鍼灸についての知識を深める参考になればと思います。


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